痩せる朝ごはんのタイミング!~朝食のタイミングと体重減量の調査結果~

体重を減らしたいけど運動習慣は身につかないし、食欲も減らせない、、、

そんな悩みはありませんか?

もしかすると、朝食の時間を変えれば簡単に体重を落とせるかもしれません!

はじめに

重要なのは食事のタイミング?

「体重を落とす」と聞けばまず思い浮かべる方法は何でしょうか?

おそらく、「運動」と「食事制限」を思い浮かべる方は多いと思います。

たしかに、「運動」によるエネルギーの消費と「食事制限」によるカロリー制限の効果は絶大です。

実際、過去の様々な研究結果により、絶大な効果は証明されています。

しかしながら、「少しでも運動しようとジョギングを始めたが、3日でやめてしまった…」ことや、「仕事終わりはつい甘いものに手を出してしまう…」など、なかなか試練や誘惑に打ち勝てないような経験はあるのではないでしょうか?

人はそこまで意思を強くもてないのです…。

しかし最近の研究では、「運動」、「食事制限」以外に、「体内時計」がエネルギー調節に関連していることが分かりました。

つまり、食事のタイミングが体重の調節に重要な役割を果たす可能性があることが示唆されています。

食事のタイミングに関する先行研究

先行研究では、夜勤で働く人は肥満になる確率が高く、夜中の食事は体重増加につながることが証明されています。

また、別の研究では、食事の開始を1時間遅らせるだけで、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が低下することが報告されています。

このように、食事のタイミングと体重には関連がありそうです。

そこで今回紹介する論文では、食事のタイミングが体重減量に影響を及ぼすか、調査することを目的としています。

実験の内容

被験者

今回の実験では、体重減量の意思があり、20歳から体重が増えた人を参加基準としており、59人の男性と50人の女性が参加しました。

この記事を見ている方のほとんどは(私を含めて)上記に当てはまるのではないでしょうか?今回の研究結果は自分にも当てはまると思ってご覧頂ければと思います。

実験の流れ

実験の流れとして、被験者には12週間の体重減量サポートプログラムを受けてもらいました。

具体的には、減量に役立つ食事療法や運動の方法を身につけることができる講座に参加してもらいました。

そのプログラムの前と後に、体重、食事のタイミング、身体活動量などを測定しました。

そこで、被験者を朝食のタイミングが早いグループ(平均:午前6:48)と遅いグループ(平均:午前8:09)の2つに分け、朝食のタイミングによって、体重減量に差があるか調べました。

結果

朝食の開始時間と体重の変化率の関係を調べたところ、両方には正の相関関係がありました。

要するに、朝食の開始時間が早いほど、より体重が減少していました。

出典:Hatanaka, M et al. (2022)より引用

また、朝食のタイミングが早いグループでは、体重の変化率が-3.8%、遅いグループでは-2.2%で、朝食のタイミングが早いだけで、約1.7倍も体重が減少することが示されました。

出典:Hatanaka, M et al. (2022)より引用

なぜ朝食のタイミングで体重の変化率に差が出た?

実験の結果の通り、朝食のタイミングが早ければより体重を減量する可能性を示しました。

その理由の1つとして考えられることが、今回の論文に記載されていました。

先行研究で、朝食が早いほど、食事による熱発生量が多くなるそうです。

そのため、エネルギー消費量が増えることで、より体重の減量につながったのではないかと考えられます。

まとめと提案

今回の研究結果から、より早い時間に朝食を摂ることで、体重を減量する効果が高いことが分かりました。

痩せたいけど運動続かない、、つい間食をしてしまう、、

そんな方には朝食のタイミングを早めるだけで、簡単に体重を減量することができるかもしれません。

朝食のタイミングを早めることは、比較的取り組みやすいと思います。運動、食事制限を行う前に、是非試してみてはいかがでしょうか。

参考文献

2022/01/07 公開論文

Hatanaka, M., Hatamoto, Y., Tajiri, E., Matsumoto, N., Tanaka, S., & Yoshimura, E. (2022). An Earlier First Meal Timing Associates with Weight Loss Effectiveness in A 12-Week Weight Loss Support Program. Nutrients14(2), 249. https://doi.org/10.3390/nu14020249

論文が掲載されている雑誌

Nutrients

インパクトファクター(IF)

5.429(2022/03/17 現在)(参考:Academic Accelerator)

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