食べるだけで脂肪燃焼!~中鎖脂肪酸の摂取による脂肪燃焼を調べた研究~

「最近太ってきた、、、」「お腹周りが気になる、、、」

そんな悩みを抱えていませんか?

もしかしたら、あるものを食べるだけで脂肪を燃やすことができるかもしれません。

今回は、脂肪を減らしたい人必見の、科学的に効果のある成分について、

日本人を対象にした研究を紹介します。

はじめに

肥満の影響

皆さんはご存じであると思いますが、肥満になると糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の原因になることが、多くの研究から明らかになっています。

このように、「肥満は体に良くない」と分かっている人がほとんどだと思います。

しかし、肥満の日本人は年々増え続けているそうで、なかなか肥満を解消することは難しいことが分かります。

肥満を解消するためには、エネルギーを消費(運動)して、食生活を改善することが不可欠です。

でも運動はきついし、食事の量を減らすのもストレスがたまる、、

そんな方へ、、、脂肪を燃焼する成分があったら良いと思いませんか?

、、、実はあるんです!

脂肪を燃焼する成分?

過去、エネルギーや脂肪を燃焼する成分について様々な研究がされてきました。

例えば、カテキン、カプサイシンは摂取するとエネルギー消費を促進することが明らかとなっています。

そこで、近年注目されている成分の1つに、「中鎖脂肪酸」があげられます。

先行研究では、正常な体重の(太っていない)人が中鎖脂肪酸を摂取すると、脂肪が燃焼され、体重と体脂肪を減らすことが明らかとなりました。

中鎖脂肪酸とは?

中鎖脂肪酸は、ココナッツに多く含まれている油の成分のことです。

食べた後すぐにエネルギーへ変換されるため、体の中に溜まりにくい性質があります。

中鎖脂肪酸についてもっと詳しく説明されたサイトを見つけたので、興味があればこちらをご覧いただいても良いかと思います。

今回の研究の目的

過去の研究から、正常な体重の(太っていない)人が中鎖脂肪酸を1日6グラム摂取することで、体重と体脂肪を減らすことが示されています。

しかしながら、肥満の人でも効果があるのか明らかでないことに加え、継続的に摂取するためには少ない量で効果を得る必要があります。

そのため、今回の研究では肥満の人を対象に中鎖脂肪酸を1日2グラム摂取することで、脂肪燃焼に効果があるかを調べました。

実験の内容

被験者

今回の実験には35歳~65歳の男女、29人の実験が完了しました。

また、被験者全員のボディマス指数(BMI)が25から30でした。

日本肥満学会の基準では、BMIが25以上であれば肥満とされているため、被験者は全員肥満であることが条件となっていました。

研究デザイン

今回は、無作為化二重盲検クロスオーバー試験の方法で実験されました。

具体的に説明すると、被験者を2つのグループへランダムに分け、今回調べたい成分である中鎖脂肪酸(試験食)と効果のない似たような成分(対照食)を用意します。

それぞれのグループにいる被験者には、どちらの成分かを伝えずに2週間摂取してもらった後に効果を測定します。

その後2週間休息期間を空け、最初に摂取したものと違う成分を2週間摂取してもらい効果を測定します。

また、被験者には食生活や体重が変化しないよう様々な規則に従ってもらいました。

測定の項目として、脂肪の消費率、エネルギーの消費率、炭水化物の消費率などが測定されました。

実験の結果

実験の結果、試験食(中鎖脂肪酸)を食べたときには、脂肪の消費率が大幅に増加することが示されました。

さらに対照食と比較して、試験食(中鎖脂肪酸)ではエネルギー消費率は変わらず、炭水化物の消費率は有意に減少されました。

要するにこれらの結果から、中鎖脂肪酸がエネルギー消費として脂肪を優先的に利用することによって、脂肪燃焼を強化することが示されました。

まとめと提案

2週間にわたって1日2グラムの中鎖脂肪酸を摂取するだけで、肥満の人の脂肪がより多く消費されました。

「1日2グラム摂取するだけで」です。

楽して脂肪を燃焼させたいなら、毎日2グラム程度、中鎖脂肪酸を摂取してみてはいかがでしょうか?

近年注目されており、中鎖脂肪酸のサプリやオイルが販売されていますので、一度試してみてはいかがでしょうか?


参考文献

2022年1月26日 公開論文

Tsujino, S., Nosaka, N., Sadamitsu, S., & Kato, K. (2022). Effect of Continuous Ingestion of 2 g of Medium-Chain Triglycerides on Substrate Metabolism during Low-Intensity Physical Activity. Nutrients14(3), 536.

https://doi.org/10.3390/nu14030536

論文が掲載されている雑誌

Nutrients

インパクトファクター(IF)

5.429(2022/03/28 現在)(参考:Academic Accelerator)

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