皆さんは、日々ストレスを抱えていませんか?
少しでもストレスを解消したくありませんか?
今回は、日々ストレスを過大に抱えている看護師さんを対象とした、サッカー・ズンバがストレスを解消するのか調査した研究を紹介します!
目次
はじめに
ストレスの影響
今回紹介する論文の先行研究では、ストレスを抱えることによって、睡眠の質が低下すると言われています。
睡眠の質が低下することで、自分自身の健康に悪影響を与えます。さらに、看護師の場合は看護の質が低下するだけでなく患者の精神的な健康にも悪影響を及ぼすことが分かっています。
このように、ストレスを抱えることで、自分だけでなく患者や顧客など他人にも悪影響を及ぼします。
そのため、ストレスを減らすためにまずは睡眠問題を解決する必要があります。
サッカー・ズンバの先行研究
先行研究で、サッカーは精神疾患がある人に対し、精神的健康にプラスの効果をもたらす可能性が示唆されています。
また、ズンバは身体機能を改善することが分かっています。
しかしながら、サッカー・ズンバが、ストレスと密接にかかわる「睡眠の質」にどのような影響を及ぼすか調査された研究はほとんど無いそうです。
そこで今回紹介する論文では、サッカー・ズンバが「睡眠の質」にどのような影響を及ぼすかを調査しています。
ズンバとは?
本題に入る前に1点だけ、皆さんはズンバをご存じでしょうか?
以下引用ですが、
ズンバ (ZUMBA)とは、コロンビアのダンサー兼振り付け師であるアルベルト・ベト・ペレスによって創作されたフィットネス・プログラムの名称であり、世界的に有名なエクササイズである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BA%E3%83%B3%E3%83%90
色々と特徴はありますが、ダンスの一種です。
私が学生のころ、フィットネスクラブで働いたことがあるのですが、レッスンの一部にズンバが含まれていました。
沢山の会員さんが参加されていたので、人気のあるレッスンの一つだと思います。
詳しくイメージを持ちたい方は以下をご覧ください。
実験の内容
被験者
被験者は、サッカーやズンバの経験がない107人の看護師が対象とされました。
その中から、サッカーグループ、ズンバグループ、何もしないグループ(コントロールグループ)の3つに分け、サッカー・ズンバは1週間に2~3回、12週間行ってもらいました。
サッカーグループは体育館を使ってミニゲームを行ってもらいました。
また、ズンバグループはフィットネスセンターでインストラクターの指導で行われました。
測定項目
測定項目として、「睡眠の質」、「幸福度」などが科学的根拠のあるアンケートを用いて測定されました。
実験の結果
サッカー
サッカーを12週間(週に2~3回)行うことで、睡眠の質が有意に改善されました。また、睡眠の質だけでなく幸福度も有意に増加しました。
![](https://science-tech-blog.com/wp-content/uploads/2022/03/1c070157b0b66a78f439aa0b163cfcd7.jpg)
ズンバ
ズンバもサッカーと同様に、12週間(週に2~3回)行うことで、睡眠の質が有意に改善されました。また、睡眠の質だけでなく幸福度も有意に増加しました。
![](https://science-tech-blog.com/wp-content/uploads/2022/03/10d918ed9cabdae07153d2ddb9393a22.jpg)
まとめと提案
今回紹介した論文では、サッカーとズンバを12週間行うことで、幸福度が上がり睡眠の質が改善されることが分かりました。
今回の研究で、直接ストレス値は測定されていませんが、ストレスと密接にかかわる「睡眠の質」が改善されたことで、サッカー・ズンバはストレス解消につながると考えられます。
また、運動の種類として、サッカー・ズンバは有酸素性運動に分類されると思います。
サッカー・ズンバにかかわらず、ウォーキングや軽いジョギングなども効果はあると考えられます。
ただし、この研究ではサッカー・ズンバを12週間行った結果です。少なくとも12週間継続しなければ効果は望まれません。
継続的に行うことを最優先として、キツくない、負担の少ない運動から始めてみてはいかがでしょうか?
参考文献
2022/02/01 公開論文
論文が掲載されている雑誌
International Journal of Environmental Research and Public Health
インパクトファクター(IF)
3.364(2022/03/13 現在)(参考:Academic Accelerator)