今回は2種類の運動で、どちらの運動がより血圧低下に効果的であるかを調査した、メタ分析の研究です。
まず1つ目の運動は「等尺性運動」です。
等尺性運動(isometric exercise)とは、簡単に言うと、筋肉自体は動いていないが筋肉に力が入っている状態の運動のことです。
例えば、手のひらと手のひらを合わせてください。その後、思いっきり両手のひらを中心に押してください。
すると腕あたりに負荷がかかっている感じがしませんか?
筋肉自体は動いていないけど、筋肉に力が入っている状態です。
等しい(等)筋肉の長さ(尺)の運動なので「等尺性」運動なのです。
もう1つの運動は「高強度間欠的トレーニング」です。
高強度間欠的トレーニング (high-intensity interval training)とは、高強度の運動した後、低強度の運動(あるいは休息)し、それを数セット繰り返し行う運動です。
例えば、「20秒思いっきりダッシュした後に10秒休憩し、それを8セット行う」ような運動です。
ちなみにめちゃくちゃキツいです。。笑
今回の研究は、以上2種類の運動のどちらが血圧低下に効果的かを調べました。
合計1583名のデータから、等尺性運動は高強度間欠的トレーニングよりも血圧を低下させたそうです!
なんと、めっちゃキツい運動よりもそんなにキツくない運動の方が、血圧を低下させたのです!
血圧が気になる方、キツい運動をしなくても血圧は下げられます!
ぜひ等尺性運動をやってみては?
参考文献
Edwards J, De Caux A, Donaldson J, et alIsometric exercise versus high-intensity interval training for the management of blood pressure: a systematic review and meta-analysisBritish Journal of Sports Medicine Published Online First: 15 December 2021. doi: 10.1136/bjsports-2021-104642
https://bjsm.bmj.com/content/early/2021/12/14/bjsports-2021-104642